top of page
Daily Musing...

こんにちは、牧田裕介です。

2013年9月~2014年5月の9ヶ月間、スイスの組織設計事務所(Burckhardt + Partner SA)にて、インターン生として働いています。

仕事や生活の様子・出来事・所感などなどのログを何かしら残したいなと思い、せっかくなのでWebページを作ってみました。

"Tweet" と "Diary" の中間くらいの意気込みで書いていこうと思います。

Venice biennale


Yusuke Makita  2 Dec 2013

 

 

インターンが始まってから、3ヶ月が経ちました。

さむいさむい冬が始まっています。朝は暗い中起床し、雪のため自転車が使えず20分ぐらい歩いて最寄りの駅へ。これが社会人の通勤か。

 

最近は9月に比べて1時間ほど遅く通勤することが多くなってきたのは、決して僕の怠慢ではなく、人間の体は太陽の光を浴びることによってホルモンが放出されるという自然の摂理が原因であっt...

 

はい。明日から早起きします。

 

 

 

この半月の間にもいろいろとありましたが、印象深いのは、前から言っていたベネチアに行ってきたことです。金曜仕事後に空港に向かい、日曜の夜中に家に着くという週末弾丸旅行(しかも金土は雨)でしたが、この旅行で二つのことに興味を持つことになり、本当に行ってよかったなと思っています。

 

 

一つは、都市の構造や形態とそうなった原因に興味を持ったこと。

ベネチアは、イタリア本土から移住してきた(逃げ込んできた)人々が開拓し、緩い地盤に木の杭を打ち込んで人工的に作られました。つまり敷地は限られてる中で、人々が知恵を絞って計画された都市です。結果として*細い路地に狭い間口*高く積まれたレンガ調の統一感のある建物*運河&デザインされた橋*所々に設けられた開放的な広場、などがベネチアの街を”おもしろい”空間に仕立て上げ、近年では世界有数の観光地となっています。

ただし、光があるところには影があるわけで、問題を抱えていないわけではないようです。そのうちの一つとして、物価の上昇による住人の退去。

そこから調べてったら、「ジェントリフィケーション」という言葉を知り、NYやロンドンなどの典型的な事例にあたる中で、「シティ・リージョン」「地中海の弧」。またそこから気になるキーワードが広がり、「コペンハーゲン都市計画」「ヤン・ゲール」「バスク地方都市計画」…などなど。

 

というわけで、都市計画について絶賛勉強中です。方法としては、ノートのページ中央にキーワードを書き、参考資料をあさりながら重要そうな情報を書き留め、線でつないでいくという、マインドマップ的なものです。楽しいのでどんどん進みます。やっぱり勉強はモチベーションがあるものをある時にやるのが一番。

 

 

ベネチアに話を戻すと、実際に行ってみて感じたのが、ここで暮らしたくはないなー、ってこと。

理由は、生活感がまるでないから。少なくとも街を歩いてる限りでは、どこかのテーマパークかってほど、よそよそしい街並でした。というのも、観光客を相手にする住人以外、街を歩いているのはほとんど観光客で、水路はもはや観光客カップルのためにあるかのよう。朝散歩をしていると、町中の路地にゴミ袋が置かれ、3,4階の窓からひもで吊るされてるゴミ袋までありました。その光景はベネチアのイメージとはほど遠く、スラム街にいるようでした。

スラムって表現はけっこう直接的な意味です。その所狭しと建てられた建物は路地に差し込む太陽の光を遮り、その壁には例外なくスプレーで落書きがされ、さらに路地のあちこちに放置されているゴミ袋。

ベネチアは水路と広場があるからこそです。

 

二つ目は芸術により興味が湧いたことです、が、ベネチアのこと書きすぎたので、これはまた今度で。笑

 

 

実際に足を運び、体験し、目で見て考え、知識として吸収する。

 

少なくとも月に一度は旅行しよ。

 

 

 

 

 
Dec 2013
B+P Christmas Meeting in Basel


Yusuke Makita  15 Dec 2013

 

 

これだけ社員との信頼関係を築けている会社が日本にどれくらいあるんだろう。

 

全社員が集まって開かれたクリスマスミーティングで強く感じた。

社長が年間の業績や会社の現状を全社員300人以上の前でプレゼン。わざわざドイツ語とフランス語でやってくれたけど、どうせなら英語でやってくれー。そして今年昇進した人たちを一人一人表彰。(うちのチームのマネージャー、ダニエルも登場!)

しばしば笑いや拍手が起こり、終始和やか雰囲気だった。

その後はお酒やダンスを通して、上司だとか社長だとか関係なく楽しい時間を共有。二次会のディスコでは、社長が全員分の酒をおごり。結局、夜中の3時にホテルに戻った。

もちろんホテルや交通費、酒代など、僕はほとんどお金を出していない。

 

これはイベント時に限ったことではない。オフィスの設計や家具・備品などハード面もそうだし、労働条件などでも、以前アルバイトしていた某スーパーゼネコン設計部とはやっぱり違う。

 

業績が好調だからできることではあるけど、その仕事のクオリティを保っているのは、社員との信頼づくりにこれだけ投資しているからこそだと思う。

 

だから日本の会社でもダンスパーティーを開けというわけではないではないが、社員を大事にしている姿勢が3ヶ月しか働いてないインターン生にもひしひしと伝わるほどであるのは、グローバル化が進むであろう社会において、日本企業の在り方を考える際のヒントになると思う。

 

 

さて、しばらく空いてしまったけど、芸術に興味を持ったことについて。

もう少し正確に言うと、特に彫刻に興味が湧いた。彫刻的な建築、とはよく聞くけれど、純粋な形態としての美しさや、作家の意図などを作品からなんとなく感じることに、喜びというかワクワクすることを、ベネチアのグッゲンハイム美術館で実感した。

この美術館が特別すばらしかったというよりは、これまで半信半疑で美術館を巡っていた中で徐々に美術というものに心が開きかけてたとこに、ジャコメッティやヘンリー・ムーアに出会っちゃった、という方が近いかな。

相変わらず会がについては半信半疑だけど、ミロやクレーなど、なんとなーく気に入ってる画家の作品を中心に、これからも眺めていったら、いつか視界が開けるタイミングがあるんじゃないかと、今回の経験を通して希望が持てた。

 

美術の楽しみ方ってこんなんでいいのか...w

bottom of page