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Daily Musing...

こんにちは、牧田裕介です。

2013年9月~2014年5月の9ヶ月間、スイスの組織設計事務所(Burckhardt + Partner SA)にて、インターン生として働いていました。

スイスでの仕事や生活の様子・出来事・所感などなどのログを何かしら残したいなと思い、せっかくなのでWebページを作りました。

"Tweet" と "Diary" の中間くらいの意気込みで書いていましたが、日によって長くなってしまうこともしばしば。

Mar 2014
Calm


Yusuke Makita  15 Mar 2014

 

 

バタバタしてる時こそこうやって書き起こすべきなんだろうけど、やっぱり苦手。

 

時間はあるんだけど、気が向かないんだな。落ち着いてから振り返るパターン。

 

 

1月から小さいコンペと大きいコンペが続いてあり、金曜で一段落しました。

 

これから少なくとも3週間は、オフィスの改装のプロジェクトに加わります。

 

 

この2ヶ月間コンペチームに参加して、ものすごく濃い時間を過ごすことができました。

 

達成感や悔しさを何度も味わいました。

 

ある建築が建つまでの過程の中で最初のプロセスである、ゼロから一をつくることの楽しさと難しさは想像以上でした。 

 

この一をニにも三にも進めていけるかは4月にならないとわからないけど、

 

まさにその段階にあった大使館のプロジェクトでの経験と比べると、

 

今回の方が自分の仕事に価値というか誇りのようなものを感じた。

 

 

てことで、自分の興味が特に"一をつくる"ことにあると改めて確認できたのは大きい。

 

MeetUsでも感じてたこと。

 

そのためには、過去を知らないと。

 

白紙のどこにでも筆は下ろせるけど、前後の文字や文脈を捉えられてないと

へたくそな字になっちゃう。

 

これからあたたかくなるので、また週末や有給使っていろんな都市や建築を見てきます。

 

できるだけその都市の歴史や現状を勉強してから行きます。

 

写真とスケッチで記憶に残します。

 

 

ちなみに4月、ミラノと北欧三都市行きます。

 

 

この旅行で有給使い切ったった!

 

5月はインターン最後の一ヶ月なので、きっちり働きます!

 

 
Geneva


Yusuke Makita  16 Mar 2014

 

 

ジュネーブモーターショー2014 のついでに、初ジュネーブ観光!

 

二時間もいなかったけど、ぐるっと旧市街を一周しながら街の雰囲気を味わってきました。

 

以下、所感。

 

_旧市街の建築に関しては、ベルン並みに素敵だった。

 

_統一されたファサードの装飾と、歴史を感じる重厚な建築群。

コルビュジェの集合住宅も、街並みに溶け込んでました。 

 

_駅が中心街から離れたところにあるのは街並みを保存するためだろうけど、旧市街まで賑わう道が真っ直ぐに続いているので、駅が孤立している感じはしない。

 

_ローザンヌなどと比べて車の存在感はあるけど、散在するホコ天広場が面白い場をつくっていた。

 

_水辺に恵まれた街なだけあって、川沿いには親水空間が整備されていたようだけど、湖はジェット噴水とともに鑑賞の対象となっていた。

せめて1ヶ所くらい、水辺まで降りれたらなーと思ってしまう。

 

_噴水は単なるエンターテイメントではなく、街のランドマークとして機能していた。

実際、高台付近で迷った時に建物の上から噴水が見えて方角を確認できた。

湖へ向かう大通りの正面に噴水が見えた時は、さすがに計算されてるなと思った。 

 

 

 

住宅不足問題について。

 

ジュネーブやローザンヌでは、ひどい住宅不足が起こっている。

 

僕もローザンヌでアパートを探したことはあるけど、なかなか見つからなくて諦めた。

街中の建物に不法入居しながら、ベランダから横断幕を吊るして「家が見つからないんだからしゃーないだろ」的なことを訴えてるひともいる。

 

 郊外の街でさえ住宅が不足し、建設が急がれている。

僕がこの間まで参加してた集合住宅のコンペは、まさにその文脈でのものであった。

 

原因として急増する移民労働者が問題となり、 先日の移民規制に関する国民投票では僅差で可決された。

(治安や交通渋滞、鉄道の混雑など他にも理由はあるけど)

 

というのが概要です。

 

 

この問題についてスイス生まれのダニエルと話してたところ、

 

移民を受け入れること自体は貴重な労働力を確保できてロジカルだけど、

問題は、何十年も前から移民が増えていて住宅が不足すると わかっていたにもかかわらず、

特に対策をとってこなかった行政にもある、

という意見を聞いた。

 

 

そもそも、この"移民"が具体的に指しているのは、

 

"レマン湖周辺やチューリッヒに多く住んでいる国外からの有資格労働者" のこと。

 

そしてローザンヌの建築事務所であるうちのオフィスには、 まさにこの"移民"がわんさかいるのです。

 

ある意味僕も含め。笑

 

 

つまり同じスイス人でも、毎日移民の恩恵を感じているここフランス語圏(レマン湖周辺)の人らとそれ意外とでは、この問題の捉え方も違うということ。

 

投票の結果もはっきりとこの違いを表してます。

 

 

 

日本で外国人労働者を受け入れる方向で進んで行くことになりそうですが、

 

寛容なスイスでさえ今回、移民に対してNoという結果となったわけで、

 

外国人を宇宙人みたいによそ者と捉えがちな日本で成功させるには、

 

人口過多による問題は少ないかもしれないけど、起こりうる二次的な問題に対して必要以上に慎重にならなければかなり難しいと思う。

 

ひとたび問題が起きれば、きっと移民政策に対して厳しいバッシングが起こるだろうので。

 

 
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